AGENTS.md 設定ガイド
Codex のプロジェクト設定ファイル AGENTS.md — AI コーディングアシスタントの動作規範を定義する、Claude Code の CLAUDE.md に相当するファイル
AGENTS.md 設定ガイド¶
AGENTS.md は Codex にとっての CLAUDE.md — プロジェクトのルール、コーディング規約、ワークフローを AI に伝えるための設定ファイルです。
AGENTS.md vs CLAUDE.md¶
| 項目 | AGENTS.md | CLAUDE.md |
|---|---|---|
| 対象ツール | Codex CLI | Claude Code |
| 形式 | Markdown | Markdown |
| 配置レベル | グローバル → リポジトリ → ディレクトリ | グローバル → プロジェクト |
| 上書きルール | 下位が上位を上書き | 下位が上位を上書き |
| コミュニティ | 60,000+ プロジェクトが採用 | Anthropic エコシステム |
| 標準化 | オープン標準 | Anthropic 独自 |
両方を同じプロジェクトに置くことができます。Codex は AGENTS.md を、Claude Code は CLAUDE.md を、それぞれ読み込みます。
基本構造¶
プロジェクトルートに AGENTS.md を作成:
# プロジェクトルール
## コーディング規約
- TypeScript を使用、any 型は禁止
- 関数名は camelCase
- エラーハンドリングは try-catch で統一
## テスト
- Jest を使用
- カバレッジ 80% 以上を維持
- `npm test` で全テスト実行
## プロジェクト構造
- src/ — ソースコード
- tests/ — テストファイル
- docs/ — ドキュメント
3 段階の設定レイヤー¶
レイヤー 1:グローバル設定¶
# ~/.codex/AGENTS.md — 全プロジェクト共通
# グローバルルール
- 日本語でコメントを書く
- コミットメッセージは英語
- セキュリティ:ハードコードされた秘密情報を禁止
レイヤー 2:リポジトリ設定¶
# ~/my-project/AGENTS.md — このプロジェクト専用
# プロジェクト:My App
## 技術スタック
- Next.js 15 + TypeScript
- Tailwind CSS
- PostgreSQL + Prisma
## コーディング規約
- React コンポーネントは関数コンポーネントで記述
- Server Components をデフォルトで使用
- CSS は Tailwind utility クラスのみ
レイヤー 3:ディレクトリ設定¶
# ~/my-project/src/api/AGENTS.md — API ディレクトリ専用
# API ルール
- すべてのエンドポイントで入力バリデーションを実施
- Zod スキーマでリクエストを検証
- エラーレスポンスは RFC 7807 形式で統一
優先順位:ディレクトリ > リポジトリ > グローバル
実践テンプレート¶
React フロントエンドプロジェクト¶
# Frontend Rules
## 技術スタック
- React 19 + TypeScript 5.x
- Vite でビルド
- Tailwind CSS v4
## コンポーネント規約
- 関数コンポーネントのみ使用
- Props は interface で型定義(type ではなく)
- ファイル名は PascalCase(例:UserProfile.tsx)
## 状態管理
- ローカル状態:useState / useReducer
- サーバー状態:TanStack Query
- グローバル状態:Zustand(必要な場合のみ)
## テスト
- Vitest + Testing Library
- `npm test` で実行
Python バックエンドプロジェクト¶
# Backend Rules
## 技術スタック
- Python 3.12 + FastAPI
- SQLAlchemy 2.0 + Alembic
- PostgreSQL
## コーディング規約
- 型ヒントを必ず使用
- async/await を優先
- Pydantic v2 でバリデーション
## API 設計
- RESTful 設計原則に従う
- OpenAPI スキーマを自動生成
- エラーレスポンスは統一フォーマット
## テスト
- pytest + httpx
- `pytest -xvs` で実行
CLAUDE.md からの移行¶
既に CLAUDE.md がある場合、以下の対応表を参考に AGENTS.md を作成できます:
| CLAUDE.md の内容 | AGENTS.md での書き方 |
|---|---|
## Commands |
そのままコピー |
## Code Style |
そのままコピー |
## Project Structure |
そのままコピー |
Claude 固有の指示(/model, /plan) |
削除または Codex 向けに書き換え |
ヒント:両ファイルの内容の 80% は共通です。プロジェクトルール、コーディング規約、テスト手順はそのまま流用できます。
ベストプラクティス¶
- 具体的に書く:「きれいなコードを書いて」ではなく「ESLint ルールに従って」
- 例を含める:良い例と悪い例を示す
- 更新を忘れない:技術スタックの変更時に同期更新
- バージョン管理に含める:
.gitignoreに入れない(チーム共有のため) - 短く保つ:500 行以内を推奨(長すぎるとコンテキストを圧迫)
CLAUDE.md と AGENTS.md の選び方¶
両方の設定ファイルを維持するのは自然に思えますが、2 つのコピーは次第に分岐します。AGENTS.md にルールを追加して CLAUDE.md への反映を忘れると、2 つのツールの挙動が食い違い始めます。以下の指針でその落とし穴を避けられます。
まず「使うツールの数」で判断する¶
- Claude Code だけ(単一ツール):
CLAUDE.mdだけで十分です。Claude Code はCLAUDE.mdをネイティブに読み込み、さらにグローバル memory とパス単位のルール(ネストしたCLAUDE.md/.claude/rules)を重ねます。AGENTS.mdを別途維持する必要はありません。 - 複数ツールのチーム(Claude Code + Codex / Cursor / Copilot / Cline / Gemini / Aider / Zed など):
AGENTS.mdを唯一の信頼できる情報源にします。Claude Code 以外のほとんどのツールはAGENTS.mdを読み、Claude Code はデフォルトでCLAUDE.mdのみを読みます。
複数ツールのチームへの推奨:AGENTS.md を読み込む薄い CLAUDE.md¶
分岐しがちな 2 つの完全なコピーを維持しないでください。共有規約は AGENTS.md に集約し、薄い CLAUDE.md から取り込むことで、Claude Code にチーム共有ルールと Claude 専用の追加指示の両方を渡します。
# CLAUDE.md
@AGENTS.md
## Claude Code 専用の追加指示
- `/model` でタスクに応じて Sonnet 4.6 / Opus 4.8 を切り替える
- 大きな変更の前に `/plan` を実行する
- 無関係なタスクの切り替えには `/clear`、長い会話の区切りには `/compact` を使う
こうすれば共有規約の情報源は AGENTS.md ただ 1 つになり、CLAUDE.md には Claude Code 固有の指示だけが残るため、分岐した重複を根本から防げます。
クイック判断表¶
| シナリオ | 維持するもの | 補足 |
|---|---|---|
| Claude Code のみ | CLAUDE.md のみ |
ネイティブに読み込まれ、AGENTS.md は不要 |
| Codex / 他ツールのみ | AGENTS.md のみ |
これらは CLAUDE.md を読まない |
| 複数ツールのチーム | AGENTS.md(情報源)+ 薄い CLAUDE.md(@AGENTS.md) |
単一の情報源で分岐なし |
CLAUDE.mdの階層構造・テンプレート・コンテキスト制御は CLAUDE.md 設定ガイド を参照してください。
次のステップ¶
- CLAUDE.md 設定ガイド — Claude Code 版の設定ファイル
- Codex 完整教程 — Codex の詳細な使い方
- Codex vs Claude Code — 両ツールの使い分け